九月七日角館のお祭り

九月七日は角館神明社のお祭りだった。写真は駅通り若者(交渉員)さん。
大好きな祭りに参加できる喜びで、笑顔があふれでている。
若者「明日の魁朝刊の一面におれだぢの写真使ってけれ。」
放浪記者「むずがしっす、新聞販売店のHPからネットにこの写真をながします。」と伝えた。このあと、この丁内の十字路にて神明社参拝の為の曳山どうしの先陣争いが起こり、緊張の場面になり彼らの表情は一転した。
ここは下岩瀬町丁内。

駅通り若者と西部若者が我先と曳山を引っ張る。
駅通り若者の曳山が、西部若者の曳山より前に出た。交渉と曳山の状況から、駅通り若者が先に参道に入った。駅通り若者の表情は明るかった。

台風。雨の中を参道で参拝の順番を待つ曳山。
角館神明社参拝。

桜美町若者の参拝。奉納の手踊りが行われているところ。
雨は降り止まず、時より強く雨の降る中での参拝。
参拝を無事に出来た喜び。

桜美町若者のお二人さんもニッコリ。雨の中お疲れ様でした。
(三浦さん・伊澤さん)
神明社参拝を無事済ませて、自分の丁内に戻る曳山。

軽快な道中囃子が奏でられていた。降りしきる雨の中、元気に「おいさ、おいさ」の掛け声で、綱を引く七日町若者。
神明社参拝は、この日深夜まで続いた。
九月八日佐竹北家上覧、薬師堂の宵宮。

昨日に続き午前中は雨。ここは武家屋敷の通りです。
この日は、佐竹北家の殿様(現秋田市長の佐竹敬久氏)に曳山をお見せしようと、町の北側にある佐竹家を各丁内目指した。
午後からは、雨も上がり、午後からの観光用の激突は天気の良い中で、町内の数箇所で行われた。
九月九日薬師堂の本祭り

天気は朝から快晴。気温も上昇。角館のお祭り最終日。薬師堂参拝を済ませた曳山は、一つでも多くの張り番(丁内を仕切る関所)に曳山を見せようと練り歩く。

日も暮れ提灯にも明かりが灯される頃、祭りは最高潮に達する。
駅通り若者と本町通り若者の曳山が出会い交渉に入る。お互い主張しあうが・・・

町の至る所で、曳山の激突が見られた。

一戦交え、小休止、どうしたらこの状況を優位に立てるか、責任者幹部が、相談。
角館のお祭り
角館人の中には、お盆とお正月は帰省はしなく、お祭りには、必ず帰省するという人も少なくない。お祭り期間中は、懐かしい友人と出会う事もあり、またお互いの無事を確認することが出来る。
このお祭りの魅力は何か?
参加する若者それぞれあると思うが、私は目的達成の為に重さ7tとも言われる曳山を各丁内それぞれ、若者一丸となり曳き廻す。また路上に座り、同じ釜の飯を食うあたり、たった三日間とはいえ、家族のように感じる事が出来る事、人が一人で動かす事など出来ない曳山を、いざ激突が始まれば、若者力を合わせて自分の丁内の曳山が優位に立てる様に、声を張り上げ、綱をひく。
どんなライブよりも一体感を感じる事ができる事だと思う。
近年、お祭りを迎えるにあたり、お祭りの影の主役となっている人形師の他界や、お囃子の組の解散などあるが、町の若者それぞれ工夫し、今後も後世に引き継ぐ形を作り始めている。
「角館のお祭りは仁義あるお祭りだ。」とある丁内の長老が言った。
今後もその仁義あるおまつりであってほしいと私も思う。

曳山の後姿にどこか、哀愁を感じた九月十日未明の事でした。